7月21日(水)、「あなたのまちの空手道場探訪」の取材で「NPO法人日本空手松涛連盟 拳美会」(会長:山本衆司先生、代表:髙山正樹先生)を訪れました。
拳美会は、50年を超える歴史のある道場です。1969(昭和44)年に現会長の山本衆司先生の兄・山本凱彦(ときひこ)先生(九州産業大学OB)が拳美会を立ち上げた後、弟の衆司先生が19歳の時に入門。その後、凱彦先生のアメリカ留学を機に衆司先生が拳美会を引き継ぎました。
県立萩高校から愛知県の中京大学体育学部(体操部に在籍)に進んだ山本衆司先生は、拳美会に入門するまでは空手道の経験はありませんでしたが、兄の指導のもと地道に空手の稽古に励みました。道場を引き継いだ後は、子ども達には武道としての礼節は厳しく指導しつつ、冬の間は体操を教えるなど、子ども達の基礎体力アップを中心に指導してきました。そのような指導の結果、当時の日本空手協会の全国大会で優勝者を輩出、現代表の髙山正樹先生をはじめ国体出場選手など強豪選手を育てました。また、山口県鴻城高校空手道部発足当時からコーチを務め、同校の活躍を支えてきました。
現代表の髙山正樹先生は、小学校5年の時に拳美会に入門し、山本衆司先生に空手の基本を学びました。山口県鴻城高校に進学し空手道部に入部。高校での戦歴は、第5回火の国旗全国空手道優勝大会団体組手優勝、第1回桃太郎杯団体組手準優勝、第1回中国地区選抜大会個人組手優勝など、輝かしい実績を残しました。
大学は、当時隆盛を極めていた日本大学に入学し空手道に入部。稽古とともに寮生活でも上下関係があり、当初は辛い日々だったいいますが、持ち前の負けん気の強さから厳しい稽古に耐え、大学2年でレギュラーとなり、全日本大学選手権で2度の団体優勝を経験しました。
大学卒業後は、東京にて就職し家業を継ぐための建設業の修行した後、山口に帰郷。その後、2001年から拳美会の指導に携わるようになりました。また、約7年前に拳美会の代表を山本衆司先生から引き継ぎ、代表として子ども達の指導を行っています。
現在は、山口県空手道連盟常任理事、同連盟技術選手強化委員会委員長を務めています。
現在、拳美会では子ども達が「日本一の礼儀ができる道場」として、また技術面では各個人がそれぞれの良さを最大限に引き出せるような稽古を目指しています。
競技では、所属会派の大会での活躍の他、近年はコンスタントに全少や全中などの全国大会に複数の選手が出場。来月行われる全国中学生空手道選手権大会には3名の選手が、全日本少年少女空手道選手権大会には2名の選手が出場します。他の道場生もこれらの選手に続けと、道場一丸となって稽古に励んでいます。
会長の山本衆司先生、代表の髙山正樹先生に、自身の空手歴、道場の沿革、指導法、今後の展望などについてお聞きしました。
詳細は9月22日発売の「JKFan11月号」に掲載します。