全日本空手道連盟は16日、全日本ナショナルチーム男子形の喜友名諒、金城新、上村拓也の3選手が、競技生活を引退することを発表した。
空手発祥地・沖縄から世界に大きく羽ばたき、時代を築く3選手だ。団体形で、2010年にナショナルチーム初合格、沖縄で開催されたKARATE1プレミアリーグ ・シリーズAの4連覇、世界選手権2連覇、アジア選手権では2015年の大会から6連覇を果たした。
また個人形では喜友名選手がTOKYO2020オリンピックで金メダルを獲得。この時も、金城、上村の両選手も、共に切磋琢磨する仲間として、喜友名選手の活躍に大粒の涙を流した。
10年以上のナショナルチーム経験、その実績だけでなく、3選手の空手道への真っ直ぐな姿勢、猛烈な稽古は他の日本トップ選手たちに大きな刺激を与えた。また後進の形選手たちに与えた影響も大きい。3選手の影響で、多くの高校生団体形が「アーナン」を演武し、分解のお手本とした。
3選手は劉衛流の道場指導者としても活躍。また県内外の様々な場所で形演武を行い、沖縄発祥の空手の凄さを多くの方々に伝えている。
全空連の発表から、瞬く間にこのニュースが広がっている。LINE NEWS速報で皆様のお手元にも届いただろう。オリンピックの公式SNSでも投稿され、また今、沖縄県内のテレビ、ネットニュースをはじめ、全国各地のマスメディアが取り上げている。まさに「沖縄」「伝統空手」の世間的な注目度を上げた、その功績の大きさが見て取れる。
稽古は一生。もちろん今も、日々の稽古を続ける。武道家として、人として、これからも別のステージでさらなる活躍をするに違いない。ここに、大きな感謝と今後へのエールを贈りたい。
6連覇の偉業を果たした昨年2022年末のアジア選手権。(決勝記事)
師の佐久本嗣男先生と一緒に日本代表として最後の大会優勝トロフィーを持って。