9月3日から5日にかけて、エジプトにおいてプレミアリーグ・カイロ大会が開催された。オリンピック後初となるプレミアリーグ開催で、11月の世界選手権に向け、大会ホストのエジプト選手をはじめ多くの国の強豪選手が集った。
フィリピン代表として挑戦を続ける女子組手-50kgの月井隼南。11月の世界選手権を目指した戦いで、結果を残した。能力の高いエジプト勢を相手に優勝。5月のリスボン大会に続き、プレミアリーグ連覇を果たした。
日本からは尾野真歩、阿部倖地の2選手が自費挑戦。女子形の尾野は、初戦から2位以降に大差をつけて勝ち上がり、決勝ではチバナノクーサンクーを演武して26.26点を記録して勝利した。国際大会自身初の金メダル獲得となった。
この春に慶應義塾大学を卒業し、4月からキッコーマンに所属。今大会は自力をつける挑戦だった。次世代を担う心意気十分、期待の選手が大きな実績を得た。
男子形の阿部倖地は、準決勝ラウンドのオーハンダイが、オリンピック銅メダリストのトーレス(アメリカ)を上回る26.72点を記録し、決勝へ進出した。決勝ではアメリカの戸崎学司に惜しくも敗れたが、わずか18歳でのプレミアリーグファイナリストとなった。
カデット時代から積極的に海外遠征をしている阿部、現在はU21のナショナルチームに所属している。今大会でオリンピックメダリストを上回る成績、果敢な挑戦と努力が着実に力になっている。そして惜しくも優勝を逃した悔しさも力に、今後ますますの進化が期待される。
阿部に勝利し優勝した戸崎学司は、アメリカ代表の日本人選手。2019年のANOCビーチゲームズ空手大会銅メダルの実績を持つ。プレミアリーグでは嬉しい初のメダル獲得が今回の優勝となった。高い技術力で成績上昇中だ。